洋学史学会若手部会

洋学史学会に所属する大学院生・学部生を中心とする若手部会です。

【紹介】本ブログおよび今後の開催予定について

 洋学史学会若手部会は、洋学史学会に正式に承認された支部であり、洋学史学会に所属する大学院生・学部生などを中心とする研究会です。原則として偶数月第1土曜日の午後に開催します。 各種研究報告はもちろん、洋学史研究に関連する情報収集・共有の場としていく予定です。洋学史学会非会員の方であっても、参加は可能です。本ブログでは、洋学史学会若手部会の活動について発信していきます。
2026年2月28日現在での会員数 50名(正会員35名、準会員15名)

 お問い合わせは、洋学史学会若手部会運営(yogakushi.wakate@gmail.com)までお願いいたします。Informationにて運営委員、会則、入会方法等についてご案内しています。

今後の開催予定について
 詳細は開催1ヶ月前を目途に更新予定です。

NEW!2026年度例会スケジュール】
2026年4月4日(土)河瀬真弥
2026年6月6日(土)鹿山結
2026年8月1日(土)尾﨑梨花
2026年10月3日(土)奥山光

【開催案内】洋学史学会若手部会8月例会

洋学史学会若手部会では下記日程にて、8月例会を開催いたします。ご関心のある方は奮ってご参集ください。

◆2026年度 洋学史学会若手部会8月例会(対面・オンライン併用)
日時:2026年8月1日(土)15:00~16:30
会場:関西学院大学梅田キャンパス1407教室
(オンライン参加用Zoom URLは後日配布予定)

事前登録制、登録はこちらから(7月30日締切)

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報告者:尾﨑梨花(名古屋大学大学院人文学研究科人文学専攻日本史学 博士後期課程)
報告タイトル:「画像資料にみる幕末情報社会の諸相―大槻磐渓とその周辺の検討から―(仮)」

〈要旨〉
 本報告は、幕末期の異国船来航時に制作された画像資料の検討から、幕末情報社会の成立要因とその実態について明らかにするものである。
 当該期において、異国の脅威に対峙する「知」(=情報)への社会的要求が増幅するなか、画像資料は視覚的情報としてその価値を見いだされ、さかんに蒐集と共有がなされていたことは先行研究でも明らかにされてきた。しかし、そうした知的営為は近世社会のいかなる基盤において成立するものであるのかは解明の余地があろう。
 本報告では、詩文や書画を嗜む文人、なかでも江戸の詩壇で活躍した大槻磐渓に着目し、その周辺の文人ネットワークと知的営為を画像資料に則して分析する。かかる検討から、近世後期より構築された文芸的結合が幕末期においても有機的に機能したことにより、幕末情報社会の実現をみたと考える。

〈参考文献〉
宮地正人「風説留から見た幕末社会の特質―「公論」世界の端緒的成立―」『幕末維新期の社会的政治史研究』(岩波書店、1999年)
嶋村元宏「ペリー来航に関わる情報収集活動とその伝播について」(『神奈川県立博物館研究報告―人文科学―』41号、2014年)
岩下哲典『黒船来航絵巻 《金海奇観》と幕末日本』(中央公論美術出版、2024年)

【開催案内】洋学史学会若手部会6月例会

洋学史学会若手部会では下記日程にて、6月例会を開催いたします。例会はどなたでも参加できますので、ご関心のある方は奮ってご参集ください。

◆2026年度 洋学史学会若手部会4月例会(対面・オンライン併用)
日時:2026年6月6日(土)15:00~16:30
※時刻修正(5月30日)
会場:東京大学駒場キャンパス14号館 308教室
(オンライン参加用Zoom URLは後日配布を予定)

事前登録制、登録はこちらから(6月4日締切)

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報告者:鹿山結(國學院大學大学院文学研究科史学専攻 日本史学コース博士前期課程)
報告タイトル:「幕末期におけるオランダ通詞の動向と集団的変容」

〈要旨〉
 本報告は、幕末期におけるオランダ通詞の動向を明らかにし、その集団的変容について検討するものである。
 近世初期から幕末以前のオランダ通詞に注目した研究については、片桐一男氏の大著をはじめとした数々の先行研究が蓄積されてきた。幕末期のオランダ通詞についての研究は、森山栄之助や堀達之助といった特定の個人の事績の検討が多くあるほか、近年は対外交渉の増加や洋学導入という事情がオランダ通詞全体に与えた影響について検討する研究もある。
 先行研究の傾向をふまえて、本報告では個人ではなく集団という視点のもと長崎から他の開港地へ出向するオランダ通詞の動向の一様相を示す。そして開港前後や地役人制度の廃止前後の時期に焦点を当てて、オランダ通詞の集団としての変容について検討していく。

〈参考文献〉
片桐一男『阿蘭陀通詞の研究』(吉川弘文館、1985年)
木村直樹『〈通訳〉たちの幕末維新』(吉川弘文館、2012年)
吉岡誠也『幕末対外関係と長崎』(吉川弘文館、2018年) 
添田仁「〈開港場行政〉の形成と長崎」『ヒストリア』第218巻(大阪歴史学会、2009年12月) 

【開催案内】洋学史学会若手部会 2026年総会・4月例会

洋学史学会若手部会では下記日程にて、総会と4月例会を開催いたします。例会はどなたでも参加できますので、ご関心のある方は奮ってご参集ください。

◆2026年度 洋学史学会若手部会総会(対面・オンライン併用)
日時:2025年4月4日(土)14:00~15:00
会場:ドットブリッジ神保町 - dot bridge神保町
(オンライン参加用Zoom URLは後日配布を予定)
※洋学史学会若手部会会員のみ対象

◆洋学史学会若手部会4月例会(Zoom併用)
日時:2024年4月4日(土)15:10〜 ※終了後に懇親会を予定。
会場:ドットブリッジ神保町 - dot bridge神保町
(オンライン参加用Zoom URLは後日、報告資料と同時配布を予定)

事前登録制、登録はこちらから(4月2日締切

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報告者:塚越俊志(東洋大学非常勤講師)
報告タイトル:「神戸事件の外交交渉任務を担った伊達宗城」

※報告者の変更がありました(3月30日追記)

 

【開催案内】洋学史学会若手部会2月例会

洋学史学会若手部会では下記日程にて、2月例会を開催いたします。例会はどなたでも参加できますので、ご関心のある方は奮ってご参集ください。

◆洋学史学会若手部会2月例会(Zoom併用)
日時:2026年2月7日(土)15:00〜 ※終了後に懇親会を予定。
会場:ドットブリッジ神保町 - dot bridge神保町
(オンライン参加用Zoom URLは後日、報告資料と同時配布を予定)

事前登録制、登録はこちらから(2月5日締切

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報告者:渡辺大翔(早稲田大学大学院文学研究科日本史学コース)
タイトル:「近世後期における西洋内科の受容〜吉田長淑と蘭馨堂門下生・高野長英を通じて〜」

〈報告要旨〉
 本報告では、日本初の西洋内科医である吉田長淑とその門人・高野長英を考察対象とする。長淑とその門下生の活動の検証は、近世後期における西洋内科受容の特質を解明する上で、重要な視座を提供すると考える。
 吉田長淑の研究は、主に吉川芳秋、平野満、津田進三をはじめ、金沢の地元の研究者らによって蓄積されてきたが、平野満の研究以降、大きな進展が見られないのが現状である。本報告では、この現状を踏まえ、以下の三つの課題を設定し検討を行う。
 第一の課題として、長淑の活動背景となる近世後期の医学界および社会状況の再評価を、第二の課題として、長淑が標榜した西洋内科医としての医学理論の究明を、第三の課題として、蘭馨堂の実態とその門下生との交流および学問的継承に関する検討を行う。
本報告は、従来の研究で論じられる「古方派の西洋医学への影響」を否定するものでは
ない。しかし、漢方医学と西洋医学それぞれの医学理論や当時の受容実態を明らかにするためには、「実証性」という論点以外での分析も不可欠であることを提示したい。
〈参考文献〉
・平野満「古方から蘭方へ―吉田長淑における蘭方内科の確立―」(駿台史学会『駿台史学』第45号、1978年)
・高野長英記念館『高野長英の手紙』(高野長英記念館、2000年)
・青木歳幸『江戸時代の医学』(吉川弘文館、2012年)

【開催案内】洋学史学会若手部会12月例会

洋学史学会若手部会では、下記日程にて研究報告会を開催いたします。ご関心のある方は奮ってご参加ください。

◆2025年度洋学史学会若手部会12月例会
日時:2025年12月6日(土)15時〜
オンライン開催(オンライン参加用Zoom URLは後日、報告資料と同時配布を予定)

事前登録制。登録はこちらから。
登録締切12月4日(木) 

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報告者 工藤璃輝(八戸工業高等専門学校 総合科学教育科 助教)
報告タイトル 「伝三浦梅園所有の顕微鏡の文献・実物調査」

〈報告要旨〉
 三浦梅園(享保8年(1723)〜寛政元年(1789))のものと伝えられる顕微鏡が存在することは、1912年に出版された『梅園全集』にすでに記載がある。もしも三浦梅園が所有していたことが確かであれば、この顕微鏡は日本の顕微鏡としては最古級となる。
 ところがこの顕微鏡は、科学史上大きな意味を持ち得るものであるにもかかわらず、大雑把な調査しかされて来なかった。この顕微鏡を扱った先行研究はいくつか存在するものの、それらの間で顕微鏡に搭載されているレンズの枚数が一致していないなどの問題を抱えている。
 先行研究においてこの顕微鏡が梅園所有のものであったとされる根拠は、梅園の詩「吉雄耕牛西洋ノ管窺鏡画ヲ恵マルヲ謝ス」である。題の中にある「管窺鏡画」が顕微鏡のことではないかと言われてきたが、この説には異論がある。
 本発表ではまず、「管窺鏡画」が顕微鏡のことであるかどうかについての議論を紹介する。次に、梅園が行なったとされる顕微鏡による観察を紹介する。そして、この顕微鏡の実物調査の結果を報告する。最後に、梅園の顕微鏡に関する議論を整理し、考察を行う。
〈参考文献〉
田中新一『顕微鏡の歴史』九州文庫出版社、1979年。
林春雄『写真で見る顕微鏡発達の史的展望』、1988年。
浜松昭二「<現代語訳>吉雄耕牛が西洋眼鏡絵を贈ってきたことに謝す」『大分梅園研究』第6号、1988年、112–119頁。

【開催案内】洋学史学会若手部会8月例会

洋学史学会若手部会では、下記日程にて研究報告会を開催いたします。ご関心のある方は奮ってご参加ください。

◆2025年度洋学史学会若手部会8月例会
日時:2025年8月2日(土)15時〜
オンライン開催(オンライン参加用Zoom URLは後日、報告資料と同時配布を予定)

報告者:増田友哉(中央大学人文科学研究所学振PD)
報告タイトル:「幕末という時代のなかの大和魂―大国隆正と「西洋」―」(仮)

事前登録制。登録はこちらから。
登録締切7月31日(木)

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〈要旨〉
 大国隆正は寛政4年(1793年)に津和野藩士の家に生まれ、明治4年(1871年)に没した。ラクスマンの根室来航(1792年)翌年に生まれた隆正の時代とは、アヘン戦争(1839年)、ペリー来航(1853年)等の相次ぐ対外的危機が、現実化した時代であった。その晩年には、徳川幕府の瓦解、明治維新という新たな時代の到来を経験しており、正に激動の時代を生きた国学者なのである。
 本報告では、大国隆正の思想、とりわけ大和魂の理解を検討することで、幕末における国学思想の一形態を明らかにしたい。その際、隆正が摂取した西洋知識や列強への対抗意識、幕藩体制の動揺の経験が、彼の理想とした人間像、大和魂に大きな影響を与えていたことを分析し、幕末という時代に隆正が創造した大和魂の内実が如何なるものであったのかを明らかにする。

〈参考文献〉
南啓治「大国隆正『和魂』(やまとごころ)考」(『国学院雑誌』73巻、6号、1972年)。
松浦光修「大国隆正における維新前後の政治思想」(『皇學館大学文学部紀要』36輯、2000年)。
前田勉「大国隆正の「やまとごころ」論」『近世神道と国学』(ぺりかん社、2002年)。
塚越俊志「大国隆正の『新真公法論』と西洋の認識に関する一考察」(『京浜歴科研年報』36号、2024年)