洋学史学会若手部会

洋学史学会に所属する大学院生・学部生を中心とする若手部会です。

【第8回若手部会】内容報告

第8回若手部会を開催いたしました。今回は、会員による研究報告および洋学史学会11月ミニ・シンポジウムのプレ発表の計3本立てとなりました。以下にその概要を報告いたします。

 

日時:2018年10月6日(土)15:00~18:45

 

研究報告①

報告者:菊地悠介(川崎市公文書館非常勤嘱託職員)

題目:「「杉徳次郎英行日記」についてー史料紹介と内容把握を中心にー」

 

 慶応二年のイギリス留学に参加した杉徳治郎の日記について、日記の所蔵先、養父である杉亨二との関係、これまでの研究と比較した日記の特徴について紹介がなされた。今後は他の史料を検討し、杉徳治郎の帰国日を明らかにするという展望が示された。議論のなかで、フロアからは同時期にイギリスに赴いた人物らを比較対象とすることで本書の意義がより具体的に浮かび上がるのでは、との指摘がなされたほか、幕末期の留学生に関連する史料についての情報や杉徳治郎・杉亨二についての様々な討論が行われた。

 

研究報告②

報告者:橋本真吾(東京工業大学大学院博士後期課程)

題目:「カピル・ラジ『近代科学のリロケーション』を読む」

 研究報告③

報告者:阿曽歩(国際基督教大学大学院博士後期課程)

題目:「新居洋子『イエズス会士と普遍の帝国』を読む」

 

 橋本真吾と阿曽歩からは、洋学史学会11月ミニシンポジウム(http://yogakushi.jpn.org/nov-regular.html)に向けたプレ報告がなされた。

                                (文・阿部大地)